今回ご紹介する1974年(昭和49年)のヒット曲は、渡哲也さんの「くちなしの花」です。
「くちなしの花」は、渡哲也さんが1973年(昭和48年)8月21日に発表したシングル曲で、発売翌年の1974年(昭和49年)に大ヒットしたことで知られています。作詞:水木かおるさん、作曲:遠藤実さん、編曲:斉藤恒夫さんとなっています。
「くちなしの花」は知ってるけど、すぐにヒットしたんじゃないんだね。
「い〜までは指輪も~、まわるほど~♪」だよね。
「くちなしの花」ですが、前作「男の別れ歌」が7千枚ほどの売れ行きだったため、発売時の初回プレスは3千枚だったそうです。
ところが、翌1974年(昭和49年)に入ってから有線放送などでじわじわとヒット、90万枚を売り上げ、渡哲也さんにとって最大のヒット曲となりました。
90万枚を売り上げるなんて、前作がイマイチだった渡哲也さんもさぞかし嬉しかっただろうね。
その渡哲也さんですが、この「くちなしの花」のヒットで1974年(昭和49年)の「第25回NHK紅白歌合戦」に初出場しています。
ただ、渡哲也さんや石原裕次郎さんは、この曲が流行るとは全く考えていなくて、石原裕次郎さんは「この曲が流行ったら銀座を逆立ちしてやる」と言っていたそうですよ。
うわ~、石原裕次郎さんが銀座で逆立ちしてるの見たかったなぁ~
ところで、渡哲也さんが歌ったこの「くちなしの花」ですが、二十四歳で亡くなった海軍の宅島徳光中尉という方の遺稿集「くちなしの花」がモチーフになっているそうです。
「くちなしの花」が発売されたのは、終戦から30年ぐらい後だけど、当時はまだたくさん戦争体験者の方がいらしたからね。そういった方々の応援というのもあって、ヒットしたのかもしれませんね。