学生街の喫茶店 (ガロ) 1972年(昭和47年)

今回ご紹介する1972年(昭和47年)のヒット曲は、ガロの「学生街の喫茶店」です。
「学生街の喫茶店」は、1972年(昭和47年)6月20日に発売されたGARO(ガロ)の3枚目のシングルです。作詞:山上路夫さん、作曲:すぎやまこういちさん、編曲:大野克夫さんとなっています。

「きみとよく、この店にきたものさ~♪」って曲だよね。
歌っていたガロは、めっちゃおしゃれなお兄さんのイメージがあるよ。

作曲は、「ドラゴンクエストシリーズ」のゲームミュージックを手がけたすぎやまこういちさんです。

え~!そうなんだ!

「学生街の喫茶店」ですが、リリース時は「美しすぎて」という曲がA面で、B面が「学生街の喫茶店」だったそうです。

最初は、B面の曲だったんだね。

そうなんです。7月に入ってラジオ番組の中でB面の「学生街の喫茶店」が今月の歌に選ばれ、そのあたりから徐々に人気になっていったようです。

たまたま聞いたラジオ局の人が気に入ったんだろうね。
逆に、そうやってラジオで流せる曲を選べるって羨ましいね。

日本コロムビアのディレクターさんの話によると、1973年(昭和48年)の1月末にガロがテレビ出演したことで人気に火が付いたそうですよ。最もヒットしていたのは1973年(昭和48年)の春先で、オリコンヒットチャートでは2月19日から4月2日まで7週連続で1位を獲得しています。また、1973年の年間ヒットチャートで第3位を記録し、同年を代表するヒット・ソングのひとつとなりました。

1972年発売だけど、実際に売れたのは1973年ってことなんだ。
でも、7週連続で1位って凄い売れたんだね。

ガロですが、「日本有線大賞」では新人賞を受賞しています。また、「第24回NHK紅白歌合戦」にも出演し、「学生街の喫茶店」を披露しています。当時のフォークグループとしては、紅白出場歌手に選出されたこと自体も珍しいことだったそうですよ。

確かに、当時の紅白ってアイドルか演歌歌手ばっかりだったもんね。

「学生街の喫茶店」はガロ最大のヒット曲ですが、高い音楽性を誇るグループのイメージとは合わない曲が大ヒットしたことでメンバーは葛藤を抱えていたそうです。

ヒットしたことは嬉しいんだろうけど、世間からそういう音楽グループって見られるのが嫌だったのかな。なかなか芸術の世界って難しいよね。

ところで、「学生街の喫茶店」に出てくる喫茶店ですが、東京・御茶ノ水の中央大学付近にあった喫茶店「丘」ではないかと言われることも多かったようですが、作詞をした山上路夫さんは具体的に参考にした店はない言っています。

なんか、具体的なお店がありそうだったんだけど、そうじゃないんだね。

ガロ (GARO) は、
・堀内護さん(1949年生まれ、東京都世田谷区の出身)
・日高富明さん(1950年生まれ、東京都江東区深川門前仲町の出身)
・大野真澄さん(1949年生まれ、愛知県岡崎市の出身)
の3人からなるフォークロックグループです。
ちなみに、ガロという名前は、当時、三人の世話役でもあった中井國二さんが自分の子供にと考えていた「我朗」から名付けられたのだそですよ。

子供につける名前で「ガロ(ウ)」って、当時だとめっちゃ珍しいね。


1972年(昭和47年)のヒット曲「学生街の喫茶店」ガロ

1972年 邦楽ヒット曲 ランキング

順位曲名歌手名売上枚数
1位女のみち宮史郎とぴんからトリオ138.3万
2位瀬戸の花嫁小柳ルミ子69.5万
3位さよならをするためにビリーバンバン66.7万
4位旅の宿よしだたくろう66.6万
5位悪魔がにくい平田隆夫とセルスターズ65.1万
6位ひとりじゃないの天地真理60.1万
7位京のにわか雨小柳ルミ子56.9万
8位別れの朝ペドロ&カプリシャス55.7万
9位小さな恋天地真理54.7万
10位太陽がくれた季節青い三角定規50.2万